野菜の食卓

野菜の食卓

あけましておめでとうございます。

新年早々のお知らせですが、次のステージに向けた環境を作るため、新春6日よりさいたま市から比企郡ときがわ町へ転居することになりました。適度な距離間のある美しい山々と清流、そして温泉。木の町でもあり町の公共物には木がふんだんに使われていて癒されます。外からの人を受け入れてくれる町の人たちの度量と町の自然にひかれて移り住むユニークで魅力的な人たち。春に開催されるときがわアート展にはスタート時から参加してきました。かねてより山の見える場所で、農産物直売所の近くに住み新鮮な野菜が手に入る環境での暮らしがしたいと考えておりましたが、いよいよ実現の運びとなりました。というわけで「野菜の食卓」は環境が整うまでしばらくお休みさせていただきます。準備ができ次第再開する予定です。その時にはお知らせいたします。しばらくお待ちくださいませ。

                                                         

お知らせ

独活倶楽部

野菜の食卓風おせちに挑戦

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茄子倶楽部

秋深まる山の食卓

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野菜の食卓について

「食べること」を見直し、野菜中心の食事へ

食事のことを切り盛りしていた母が80歳を過ぎて食事の支度をしなくなり、仕事で多忙だったこともあり、コンビ二やスーパーで買った味の濃いおかずや揚げ物ばかりの不本意な食事が続いたとき、母が作るような野菜中心の食事をしたいと思うようになりました。

野菜をいただく暮らしは、季節を感じながら、心豊かに生きることにつながる春の山菜のにがみや夏のウリ類の歯ごたえ、実りの秋のきのこの山の香り、冬凍った樽から取り出していただく漬物、四季折々の野菜が並ぶ食卓は季節の思い出と結びついて心の中に豊かで優しい気持ちを呼び起こします。そんな食事を作れるようになりたいと料理を習い始めました。それからは野菜にこだわった食事ばかりを作るようになりました。何より野菜を切ったり、野菜に触ったりしているだけで幸せな気持ちになります。野菜の旬を通して季節感にも敏感になりました。

みんなが喜ぶ野菜料理

野菜の料理をたくさん作ると、皆さんに喜ばれます。周りの野菜好きは決まってもっと野菜を食べたいけれどワンパターンになりがちでバリエーションが少ないと言います。またボリュームを出すのが難しく手間がかかると言います。ならば楽しく作れて、おいしく食べて満足感もあり、自ら作って食べたい、食べさせたいと思う人のための、野菜料理を学ぶ場所を作るというアイデアが浮かびました。まずは自分のためであり、生活習慣病予防や長寿社会へのカラダにやさしい食生活、食育活動などとも結びついて社会的にも意義があると思うようになりました。

野菜を楽しむ知恵を学ぶ場をつくる

好きを仕事にしたいという気持ちが高まり「旬」の野菜を食卓に提案し、そのノウハウを実地で学び合う、料理サロン「野菜の食卓」は2005年夏に誕生しました。料理教室というよりは倶楽部のような場所、教えるといっても上下の関係はなく、田舎のおばちゃんに野菜を扱うコツを教わるような場所、野菜を好きになる場所、食卓で季節感を感じられる場所です。

ときがわ町への移住、野菜を作る環境の中から見えてきた新たな目標

16年からは初心者向けを「独活(うど)倶楽部」、上級者向けを「茄子(なす)倶楽部」の名称で編成、20年にときがわ町移住後、コロナ禍の中独活倶楽部を少人数でスタートすると近隣から参加する人たちも少しずつ増えてきました。ときがわでは自ら野菜を作る人が多く、近くには新鮮な野菜が揃う農産物直売所もあります。いつも地場の野菜に囲まれている野菜好きにはたまらない環境です。そして贅沢にも旬の野菜の大量消費が求められます。シーズンごとの特産野菜を使った展開料理、都市に暮らす人たちの圃場での体験交流など、地域を巻き込んだテーマも浮上してきました。今後は地域貢献の新たな取り組みへと広がっていきそうです。

食を取り巻く社会環境も間大きく変わり、「野菜の食卓」創業時には想像できなったほど食生活での野菜の重要性は日増しに大きくなっています。一方若い世代の個々の生活は複雑な情報化が進み、食の重要性中でも野菜の存在は希薄になっているようです。季節の野菜の記憶が今の食卓につながっている私自身がそうであるように、これからの人たちに宝物のような野菜の記憶を作っていくことが急務であり、目指すべき自己実現との思いを強くするこの頃です。

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